Yezo Brown Bear Lab

札幌市 吉田さん体験談

体験談

体験談詳細

  • 遭遇日:2013年5月17日
  • 遭遇時間帯:午後12時30分
  • 遭遇場所:定山渓天狗岳
  • 天候:晴れ
  • クマの大きさ:2m
  • クマの毛色:黒
  • クマとの距離:50メートル
  • 自分の対応:見て見ぬふり
  • クマの行動:見て見ぬふり

ご感想&詳細

その日は定山渓天狗岳に山登り兼山菜取りに行きました。
途中まで沢づたいに山を登ってましたが、今年は残雪が多く7合目ぐらいからは一面雪で覆われていました。
雪山を一つ乗り越えた所で先に進もうとしたところ、前方に動くものが見え、木々の間を熊がゆっくり横切っていました。
イメージしていたものよりずっと大きく、また体も太く向かってこられればひとたまりもないことは直感で理解できました。

幸い、熊はこちらに興味を示さず当初の目的方向にゆっくり進んでおりましたので こちらもできるだけ無関心を装い下山し無事、車まで戻ってくることができました。
下山途中はやはり気が動転し、走り出したい気持ちを必死にこらえながらの下山でしたが 後で見てみると体のあちこちに擦り傷、青タンができておりましたので、かなり動顛していたようです。

私はもともと山育ちで春に山を歩けば熊の足跡ぐらいは子供のころから見ておりましたが、実物はとんでもない怪物に見えました。
今回のケースで良かった事、悪かった事を自分なりに整理してみましたので皆様の参考になればと思います。

悪かった事
入山時熊の予感を感じていながら気のせいと考え奥深く入ってしまったこと
単独で山に入ってしまったこと
融雪の沢の音で熊鈴がほとんどかき消されていたこと(結果的には良し悪しは微妙)
熊鈴以外の対策が皆無であったこと。(スプレーは必須装備)
上記装備があればもう少し冷静な行動ができたはず
良かったこと
風下であったこと

(熊鈴の件も含め、熊がこちらに気づいていなかったようにも思えます)

雪面であり、前面に動く物を察知するのが早く、安全な距離で対処できたこと
熊の嫌な予感の事があり、いつも以上に周囲を注視しながら進んでいたこと

総括としてはあのような怪物に本気で追われ、襲われればまず助からないと思います。
襲われれば一巻の終わりという精神状況ではまともな判断はできません。
せめて熊スプレーでも持っていればもう少し冷静でいられたはずです。
(気づかれたか微妙な状況であったにも関わらず、鈴を鳴らしながらの後退は最良ではなかったはずです。熊鈴の音は握って消すべきでした)
なにもなくて本当に良かったです。あんな迫力とは・・想定外でした。

管理人コメント

札幌市の吉田さんから体験談をいただきました!
ヒグマとの遭遇シーンやヒグマの表現が迫力があります!
遭遇談だけではなく良かった点と悪かった点も送っていただいただきました。
大変ためになるお話です。頷きながら拝読しました。
管理人だけでなく、体験談読む人々の参考になる体験談をありがとうございました!

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