Yezo Brown Bear Lab

ヒグマの体長・体重・毛

「2mのヒグマ」という表現を報道で見ますが、どこからどこまでの長さでしょう?
ヒグマの毛は茶色以外にも色があるのでしょうか?

ヒグマの体長(頭胴長)と体重

ヒグマの体長(頭胴長)は鼻先の黒い部分から背部中央の曲線に沿って、尾の付け根までの長さのことです。
立ち上がった時の身長ではありません。
左図の赤い線の長さです。ヒグマの大きさを表すために良く使われます。
ヒグマの体高は前足の掌の裏から肩の突出している部分までの長さで、左図では青い線の長さです。
ヒグマの体長はツキノワグマよりも大きく、オス♂の方がメス♀よりも大きいです。

最大級の記録は体重推定450kg、体長2.45mの「幻の巨グマ」と言われた「北海太郎」。
その剥製は苫前町郷土資料館にあります。

※2007年11月にえりも町で捕獲された個体は推定17歳のオスで体長1.95m、体重520kgの巨大グマでした。体長では北海太郎に及ばないものの体重は太郎を超えています。
旭川以北、知床のヒグマは大きい傾向にあり、道南の個体は小さい傾向にあります。

巨大グマ比較

  • 北海太郎:体長2.45m・体重450kg・6歳
  • えりも町巨大グマ:体長1.95m・体重520kg・17歳
  • デントコーン畑熊:体長1.9m・体重400kg・8歳
  • 三毛別加害グマ:体長2.5m・体重350kg・7~8歳

2015年デントコーン畑の肥満熊は記事によっては体長2.7~2.8mという記述も見ましたが、2.8mだと太郎を超しますね。メタボ体形の400kgなので、1.9mくらいだと思います。

三毛別の加害グマもかなりの巨グマであることがわかります。

ヒグマの毛

ヒグマの体毛は個体によって特徴があります。金色の毛のヒグマもおり金毛と呼ばれています。ツキノワグマのような首や胸元に白い毛がある個体もいます。
胸から背中にかけて白い毛がある個体を袈裟懸けといい、苫前三毛別事件の加害グマは袈裟懸けであったと言われています。
ヒグマは年に2回換毛し、冬には厳しい寒さに耐えるために綿毛が生え春には抜け落ちます。
栄養状態の良いヒグマは毛質も艶も良く、栄養状態の悪いヒグマは悪いです。

毛づやが悪く痩せたヒグマは以下の記事をご覧ください。

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毛づやが良く栄養状態の良いヒグマはこちら。
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