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チュソビチナ選手

なんか世界選手権が近づいてきたら、体操熱が盛り上がってきたデスー。
前回ちょこっとお話した体操女子チュソビチナ選手のお話をしようと思います。

■プロフィール
1)名前:オクサナ・アレクサンドロブナ・チュソビチナ
2)生年月日:1975年6月19日(38歳)
3)国籍:ソ連⇒EUN⇒ウズベキスタン⇒ドイツ⇒ウズベキスタン
4)獲得メダル
・オリンピック⇒1992年団体金/2008年跳馬銀
・世界選手権⇒金3・銀4・銅4
5)家族:夫と子(男)
6)得意種目:跳馬

女子体操選手のピークは男子よりも早く・・・10代が全盛期である。
ロンドンオリンピック女子個人総合の時の選手の年齢↓
・金メダル・・・ガブリエル・ダグラス(16歳)
・銀メダル・・・ヴィクトリア・コモワ(16歳)
・銅メダル・・・アリーヤ・ムスタフィナ(17歳)

というように、ピークは10代で20代半ばくらいまでには引退してしまうのである。
非常に女子体操選手の選手生命は短い・・・
にも関わらず姐さんは37歳でロンドンオリンピックにきてるからね。
37歳でドイツのオリンピック代表選手になってるからね。

■チュソビチナ姐さんのここがすごい
1)38歳未だに現役&33歳(!)でオリンピックで銀メダル
2)自分の名前の持ち技がある
・跳馬(前転跳び 前方屈身宙返り1回ひねり)⇒5.5
・跳馬(前転跳び 前方伸身宙返り1回半ひねり)⇒6.2!
・床(後方伸身2回宙返り1回ひねり)⇒H難度!
3)難病の息子の為に競技を続行

1)ほんとね、この年齢はなんて言っていいのか・・・
オリンピックで見るたびに「え?チュソビチナ姐さん、まだいるの?!」と驚く。
現役ってだけじゃない、オリンピック代表に選出されて、未だに跳馬でハイスコア出すよ!
北京の時は、は自分の持ち技のチュソビチナ(当時6.3)とザモロドチコワ(6.0)で銀取った。
しかもこの時個人総合でも9位だからね。跳馬だけじゃなくAAもすごい。
東京の世界選手権(2011)でも跳馬で銀取ってるよ!
種目別で決勝に残るってほんと大変なことなの!スペシャリストだらけだから!
ロンドンはメダルには届かなかったけど跳馬で5位入賞!
出場したオリンピックはなんと6回!
女子体操選手でこの年齢で・・・・ほんとこんな人いないよ。

2)持ち技すごいよね。この自分の名前のついたチュソビチナで点数稼ぐの。
床の技なんてH難度・・・!今はしないけど、とんでもない難度だよね。
ただ息の長い選手ってだけじゃなくて、とんでもないハイレベルな選手ってこと。

3)息子さんが急性白血病という難病にかかってしまった。
ソ連の人だったんだけど、ソ連崩壊でバルセロナは独立国家共同体の選手として出場。
団体で金メダル。その後息子の病気が発病。
跳馬にしぼり治療費の為に競技を続けてスポンサー探し。
そして鉄の意志で現在まで現役選手を続行。目指しているのは2016リオ五輪。
その時、彼女は・・・41歳になっている。

↓短いがいい感じにまとめられてる。目頭熱くなっちゃう・・・。゚(゚´Д`゚)゚。

↓ドイツでのドキュメンタリー。英語の字幕がついているのでなんとか解読可能。
姐さん、なんて美しく強い精神の持ち主なの。

↓北京五輪種目別跳馬で銀を獲得した演技。一本目が自分の名前のチュソビチナ(当時6.3)

世界にはいろんなスポーツがあるけれど・・・
私は体操が最も過酷なスポーツの一つであると思っている。
女子の身体を見ると・・・身長は140台で止まる人が多い。
第二次性徴が来ても凹凸のないボディ。早すぎる選手生命の終わり。
そんな過酷なスポーツにおいて、前線で戦い続けるのはいかに大変なことなんだろう。

2016年、リオデジャネイロオリンピック、体操競技種目別女子。
電光掲示板は6.2の表示。
助走ランウェイにUZBのレオタードを纏った中年女性。
強い瞳で跳馬を見据える姐さんに会えますように・・・

怪我だけは気をつけて・・・!いやマジでほんと!